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非常勤自殺賠償訴訟 北九州市が争う姿勢 [ニュース記事など]

下記は提訴の記事であるが、先日10月13日に福岡地裁で初公判が開かれている事件。
すでに「自殺」から2年であるが、これから闘いが開始すると思うと、本当に残念というか事態の重さを思わざるを得ない。
非常勤いわゆる嘱託職員で正規職員以上に働いている職員はたくさんいるのだ。ますはそこからだと思うが。

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非常勤自殺「パワハラ原因」 遺族が北九州市を 認定門前払いで

毎日新聞2017年8月30日 西部朝刊

 2015年5月に自殺した北九州市の非常勤職員・森下佳奈さん(当時27歳)の両親が29日、自殺の原因は上司のパワハラなのに、非常勤を理由に公務災害の認定請求を認められず精神的損害を受けたとし、市に慰謝料など計160万円の損害賠償を求めて福岡地裁に提訴した。市条例は非常勤職員本人や遺族による公務災害の認定請求を規定しておらず、遺族は「非常勤だからと、門前払いはおかしい」と訴えている。【平川昌範】


 訴状によると、森下さんは12年4月から市の非常勤職員に採用され、戸畑区役所の子ども・家庭相談コーナーの相談員として勤務し始めた。しかし上司の叱責や業務量の負担増などから13年1月ごろにうつ病となり、15年5月に自殺した。両親が16年8月、公務災害の遺族補償手続きを市に問い合わせたところ、「本人や遺族による請求は認められていない」と回答された。

 両親側は「本人や遺族の請求権を認めない条例は無効。公務災害かどうかの判断を受ける期待権を不当に侵害された」と主張。同時に、市を相手に労働基準法に基づく遺族補償など約1209万円の損害賠償を求める訴訟も起こした。

 提訴後に記者会見した母真由美さん(55)は「娘は常勤の方と同様に働いていたのに、請求の受け付けさえしてくれず、悔しい。非常勤の方々が苦しまないよう制度を改善してほしい」と訴えた。

 市は「条例は国が示したひな型に基づき定めた。市の調査で上司のパワハラは認められなかったため、公務災害かどうかを判断する必要もない」と説明。提訴については「訴状が届いておらず、コメントは差し控えたい」としている。

自治体でばらつき

 非常勤職員の公務災害に関する各自治体の条例は、旧自治省(現総務省)が1967年に示したひな型が基になっている。ただ、ひな型では職員本人や遺族の請求権は規定していないが、実際は各自治体によって対応が分かれている。

 北九州市と同様に、宮崎、佐賀両市は本人や遺族による請求を認めていない。宮崎市は「ひな型通りの条例なので、本人や遺族は請求できない」と説明。その上で北九州市の件を踏まえ「請求にどう対応するか、今後検討したい」とする。

 一方、京都市は条例の施行規則で遺族らによる請求ができると規定し、「常勤職員との均衡を保つためには遺族らによる請求を認める必要がある」と語る。同じく請求を認める福岡市は「遺族と市との間で見解の相違があっても、門前払いはしない」とする。

 総務省は「非常勤職員の公務災害は、現場を把握する職場が補償するかどうかを判断すべきなので、ひな型には盛り込んでいない。各自治体が実情に応じて対応してほしい」としている。

 森下さんの両親の代理人の佃祐世(さちよ)弁護士は「社会状況は変わり非常勤職員は増えているのに条例は50年も放置されている。不服の申し立てさえできないのはおかしい」と訴えている。【平川昌範】
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フリーター労組運動の10年 [ニュース記事など]


フリーター労組運動の10年 「この世界」から「別の世界」へ

人民新聞1610号, 貧困・労働・いきづらさ2017年3月24日


数センチ先、まだ見出されない方向に

フリーター全般労働組合 山口 素明

2000年代後半、「派遣切り」などが社会問題化し、フリーターの労働組合が全国で結成された。「生きさせろ!」「プレカリアート」「反貧困」を掲げて集会やデモも多数行われた。あれから10年。社会状況が悪化する中でも運動は続いている。同運動の草分け的存在である「フリーター全般労組」の山口さんに、運動は何を成し遂げ、何が課題か、を寄稿してもらった。(編集部)




 この世界には並行して「別の世界」が重ね置かれている。朝礼で押し殺すあくびと舌打ち、「っらっしゃいませ」と「ありあとやした」の声の乾き、出勤の群れが馴致できない無意識の命ずるサボタージュ。学校化された「この世界」の数センチ向こうにある「別の世界」に誰もが気づいている。
 それがフリーターの「世界」。役回りを演じることより自身の力を信じること、能力で人を並べ、その有無を問うのではなく人の尊厳を重んじること、蔑みよりもつながりに信を置くこと、資本の増殖にではなく私とあなたと彼/彼女らの幸福のため自らに潜在する力を用いること。労働の道徳ではなく人の倫理を生きる「世界」はすでにそこにある。
 つまり、「フリーター労組」は「この世界」の組織、まして特定の労働組合の名称などではない。それは「この世界」が「あの世界」に触れて生まれる火花だ。だから「フリーター労組」はいまこの瞬間にも各地で生起している。金持ちが大切に思うことに毒されず距離を置き、札ビラで顔をはたかれれば掠め取る。「能力」を服従の契機とせず連帯と逃走に用い、搾取と侮蔑にやり返す、パンと薔薇の引き換えを拒み、パンと薔薇すなわち「自由と生存」のいずれをも求める人の営為がその名に値する。首都圏で活動する私たち「フリーター全般労働組合」は、その発火点のひとつであろうとしている。労働道徳の再生産と能力選別による服従から遠ざかり、自治と自律において生じる無数の火花のひとつに。

「世界」を広げる2つの戦略

 そもそも始まりからそうだ。2004年8月に法政大学で活動していた無党派学生を中心に結成された労組準備会は、「まっとうな労働者」とはみなされていなかった者たち、「パート、アルバイト、外国人、フリーター」を結びつけるネットワークを構想した。ほぼ同時期に京都や福岡で生じた運動に刺激を受けながら、労働組合としての「フリーター全般労働組合」は、これらの人々が展開するさまざまな動きの結節点と位置づけていた。
 先行する地域合同労組の運動があった。特定企業内で組織される労務管理型の労働組合と一線を画し、地域争議団の共闘で「世界」を押し広げようとする戦略、個別労使紛争を梃子に集団的労使関係を形成し、「世界」を企業内に形成しようとする戦略。大きく分ければこの2つに集約される運動である。私たちも2006年6月以降、この2つの戦略を土台に取り組みを続けてきた。週40時間、無期という典型的雇用契約からはみ出したいわゆる非正規(非典型)雇用労働者が直面する解雇やパワハラ、未払いの問題の解決をサポートする組織体としての形式は、このころ備えられていった。
 だが地域合同労組をいわばプラットフォームとして活用した「フリーター全般労働組合」の取り組みは、その活用が否応なく求める運動の形式や発想との緊張に向き合うことになった。プラットフォームから抜け出る動きと、そこに立ち戻る動き。この2つに引き裂かれながら活動してきたのがこの10年だ。
 たとえば2005年からフリーター労組が呼び掛け開催されてきた「自由と生存のメーデー」は、労働問題の焦点化よりもそれ以外の論点、強く反戦運動などの社会的課題を取り上げることを課題としている。その過程で2008年10月に弾圧された「麻生邸リアリティツアー」の取り組み、同じく2009年4月に弾圧された在特会デモへのカウンター活動もあった。労働者運動が直面するメンタルヘルスや生活保護問題への取り組みもそうだ。
 私たちの組合では、これらの問題は労働組合活動の周辺に生じる問題ではない。生存問題に関心を深める組合員は月例の「生存部会」を形成し、新自由主義と労働社会への批判的討議を継続している。私たちは、むしろ積極的に自らを「労働と生存のための組合」と規定したのである。

組合で闘い方を獲得した人々が先へ進むプラットフォームへ

 一方で、合同労組運動への回帰圧力はいくつかの分裂をもたらした。ひとつは、労働組合を事業化する動きとの分裂である。フリーター全般労働組合が志向する自治・自律による連帯の形成は、キレイごとで進むものではない。争議の方針、差別問題など路線上の対立だけではない。功名心や嫉妬心、猜疑心などから生じる人格的な対立まで数々の問題が生じる。このひとつひとつに私たちはそれなりに真剣に向き合っている。
 その結果、組織の運営は「収益性」の観点からは非効率になる。ひとつひとつの事件の解決に、そもそも事件として取り上げるまでに、議論と時間を要することになるからだ。
 ひとつ例をあげる。とある清掃会社からの十数名の加入に、組合員から異議が出されたことがあった。曰く、かつて彼らのいじめによって自身が退職に追い込まれた、というものだ。当時の執行委員会はこの異議を取り上げ議論し、提起されたいじめ事件について対話が開始されるまで当組合への加入承認を保留すること、承認までの間、彼らが当組合の外で別途組合組織を作るよう支援すること、の2点を結論した。
 だがこの決定は、一部の人々から激しい攻撃の的になった。この判断は、加入申請してきた人々の問題解決を妨げるというのである。この攻撃の背景には、労働組合を事業として見る視点がある。だがそれも無理はない。多くの合同労組は、専従者を軸にした組織形成の果てにそのような性質を担わされているからだ。ときに専従者が100件近くの「案件を担当」して組合員が直面した問題の「解決」を図る。だがそのような組織では、専従者の活動を組合員がボランタリーに支えることが労働組合員の役割になる。つまり、組合員は労働運動に参加するのではなく、専従者を支える活動に参加することで専従者が提供するサービスを消費する者となるしかなくなる。彼らの批判は、サービス提供が不十分となるという批判だったのだ。
 実はこの組織形態は、とても理解しやすい。「この世界」で出会う組織のほとんどは、そのような形態でしかないからだ。企業がそうだし、NPOの活動も、ともすれば運動体のほとんどがそれを免れることができない。だがそれ故に、そのような組織は「この世界」にとどまる他はない。私たちが接触を求める「あの世界」との接点を限りなく遠ざけてしまう。だが「この世界」で事業を成功させたい人物はどこにでもいるもので、この事件を契機にそのような人々は組合を去っていった。
 ふたつめの分裂は、さらに深刻だ。労働組合の「この世界」での運動は、それなりの勝利を手にすることができる運動だ。いつも敗北し続けの政治運動や市民運動とは異なり、闘争と妥協と取引とによって得られる「解決」には一定の勝利がある。しかし、それはあたりまえのことだが完全の勝利ではない。部分的にパワハラをやめさせ、未払いを支払わせ、解雇を撤回させ、経営者の謝罪をかちとるだけだ。その勝利は灰色の「この世界」を変えることはない。
 しかも貧困者にとって、その道はとても険しい。私たちのような労働組合の活動に参加すれば、だいたい多くの場合、生活との両立に困難が生じる。「組合の取り組みで飯を食わないこと」を決意して活動を続けるのである。多くの合同労組のように中心的な活動家を専従させることで明確な役割分担を行い、サービス提供者と消費者との疑似的な関係を作り上げることをしない。それを拒否して自身がサービスの生産者であり消費者であるような組織を作り出そう、というのだ。そんなうまい話はあるのか、ということである。
 もちろん厳しい話ばかりではない。私たちは可能性を感じている。2009年のキャバクラユニオン結成以降、私たちの活動は、水商売の争議事件の取り組みに大きく傾斜している。成果主義、能力主義の最前線のような領域で踏ん張る人々が、いまや私たちの組合に参加する人々の9割を占めるのである。そしてときおり「いまみんなで店長を詰めているんですけど、どうしたらいいですか?」と電話がかかってくる。逃げた経営者の情報が匿名でもたらされる。
 昨年、9月に開催した大会で新しい役員体制が成立した。当組合の共同代表は3名。大学経験者は代表からいなくなった。加えて3名すべてキャバクラでの就労経験を持つ組合員である。私たちはもはや遠く「フリーター労組」の火花を夢想する位置にはいない。自身の生活と尊厳を獲得する人々の連帯の火花に手の届く場所にいる。
 合同労組運動をプラットフォームとして自己形成してきたフリーター全般労働組合は、いまも「一人でも入れる労働組合」だ。だが、いつまでもそこにとどまるわけにはいかない。組合を通じて闘い方、闘うことへの期待を獲得した人々が、さらにその先に進んでいくプラットフォームに自身を形成しなおす時期に来ている。フリーター全般労働組合は「一人でも出ていける労働組合」というのは、あまりうまい言い方ではないから考え直すが、少なくともあと数センチ、いまだ見出されてはいない方向へと進むことは確かだ。




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給料前借特区??? [ニュース記事など]

給料の前借りをするとはどういうことか?
まったく先の見通しの立たない生活をしているということ。
それを法律でやろうというのだから、なんということか。

福岡でもいまさらではあるが、最早外国人労働者なしでは成立しない雇用状況がある。
雇用が足りないのか、人材がいないのか、いや賃金が安いのだ。

大きな過ちを許してはならない。



福岡「給料前借り特区」提案へ…雇用側が支払い
9/3(日) 14:24配信 読売新聞


 給料日前でも、もらえる予定の賃金分で買い物ができる――。

 政府の国家戦略特区に指定されている福岡市は、そんな制度を実現するための規制緩和策を、4日に東京都内で開かれる特区の区域会議で提案する。労働者が暮らしやすい環境を整えることで、国内外から広く人材を集めるのが狙いだ。

 労働基準法では、賃金について、原則として通貨で直接労働者に支払うことを雇用者側に義務付けている。

 市などによると、若者や外国人を中心に、受け取る予定の賃金を給料日前に使いたいとのニーズがあるという。こうした実情を踏まえ、市は、労働者が通貨で直接受け取る前に、働いただけの賃金分を使えるよう、労基法の規制緩和を求めることにした。
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教員過労死SOS届かず [ニュース記事など]

教員の長時間過重労働も、問題となって久しい。だが、改善するどころか一層その過重は増しているようだ。
事件は2014年。この6月にやっと公務災害と認定された、しかし、亡くなってからではあまりに遅い。この歯止めもどこにも見あたらない。
自分の身は自分で守れということか。


教員の負担減試行錯誤 過労死の大分・公立中教諭 残業110時間超PCに記録



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キャバクラユニオン 緊急声明 [ニュース記事など]

緊急声明 「ただこの暴力を見つめてほしい」

新橋のキャバクラ店に勤務する女性が殺されました。
報道によると、今月4日、営業中の店内で「オーナー」である男性が、従業員である女性の「髪をつかんで引きずり、馬乗りになって顔を何度も執拗に殴る」などしたのです。
女性は急性硬膜下血腫などの大けがを負った末、搬送先の病院で今月10日に亡くなりました。
https://mainichi.jp/articles/20170726/ddm/041/040/202000c

私たちは彼女の死に強い怒りと悲しみを感じます。そして彼女の恐怖と絶望に戦慄を禁じることができません。

何より「彼女」は、「私たち」だからです。
この事件で実際に振るわれた暴力は、キャバクラ店での接客に従事している私たちに日常的にほのめかされ、見せつけられてきたものです。

この事件は決して個人間に生じた例外的事件ではありません。
私たちフリーター全般労働組合/キャバクラユニオンは、当事者と共に闘う中で、経営者からの非道な支配と暴力を何度も目にしてきました。
暴力は日常的にほのめかされ、見せつけられ、行使されています。この事件は特異で例外的なものではなく、私たちが常に向き合わされている現実です。

そして、またしても始まった個人的関係と背景の詮索に、強く憤りを感じます。
幾多の人々が機に乗じて「水商売だから悪い」「仕方がない」という結論にたどり着こうと情熱を注いでる。
殺害の尻馬に乗って加害を上塗りする人たちには、どんな関係であろうと、どのような背景があろうと、殺害が正当化されていいわけがないと伝えたい。

ただこの暴力を見つめてほしい。

女性だから殴られ、水商売に従事しているから殺される。
同種の事件が繰り返されているのは、この社会が水商売で働く女性は殴ってもいいとみなしているからです。暴力を終わりにするには、この差別的な社会の視線を徹底して問題にする必要があります。

私たちは、私たちに注がれる差別的な視線に抗議します。そしてこの事件と、事件を産み出し続ける社会を強く強く追及します。

2017年7月29日
フリーター全般労働組合/キャバクラユニオン
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新国立現場監督、過労自殺か 残業月200時間近く [ニュース記事など]

早くもオリンピックでの犠牲者が・・・。

現場監督、過労自殺か 残業月200時間近く

2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場(東京都新宿区)の建設を巡り、下請け業者で現場監督を務めていた男性(23)=都内在住=が自殺したのは月200時間近い残業を強いられ精神疾患を発症したためだとして、両親が東京労働局上野労働基準監督署に労災申請した。両親の代理人の川人博弁護士が20日、明らかにした。
・・・・・・・。

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連合へ働き手が異例のデモ 「残業代ゼロ、勝手に交渉」 [ニュース記事など]

「残業代ゼロ法案」なるなんともナンセンスすぎることが国会で騒がれている。
労基法で、1日8時間、週40時間と定められた労働時間さえ守れない国が、何を言い出すのか?

これを「奴隷法案」といわずして何と言うべきか!?

労働時間は「先進国」といわれる国では、短縮されてしかるべきではないのだろうか、もうそういうことは夢物語なのだろうか?

残業代も出ないのになんで働くの?



連合へ働き手が異例のデモ 「残業代ゼロ、勝手に交渉」
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常態化した長時間労働は・・・ [ニュース記事など]


HIS、残業超過警告を無視 再発防止策が機能せず


6/14(水) 23:16配信 朝日新聞デジタル



 労働基準法違反の疑いで14日に書類送検された旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)で違法残業が常態化し、全国の労働局から度重なる是正勧告を受けていたことが明らかになった。過重労働が疑われる企業を集中的に調べる厚生労働省東京労働局の過重労働撲滅特別対策班(かとく)が昨年7月に強制捜査に入り、調べを進めていた。

 同労働局によると、HISは2010~14年度に、全国10カ所以上の拠点で社員に違法な時間外労働をさせたとして、のべ十数回の是正勧告を受けていた。

 HISは13年、違法残業の再発防止策として、社員が入力した労働時間を集計して上司の管理職に伝えるシステムを導入。労使で決めた時間外労働の上限(月最大78時間)を超えそうな社員がいれば、管理職に警告のメールが届き、それ以上残業をさせない仕組みを設けた。

 しかし、実際は警告を無視して社員に業務を続けさせる管理職が多く、違法残業が放置されていた。HISの広報は「管理職の意識が低かった」と認める。
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朝日新聞社

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スーパーで過労死 [ニュース記事など]

長時間労働の慢性化そして、それによる「死」に歯止めがかからない。
会社が労働者の勤務時間を管理することは最低限の責任である。
雇用した労働者が、何時から何時まで働くことになっていて、働いた分の賃金を払うという当たり前のことをやっていない。
そのことの責任を重く受け止めていない。
私たちもそんな会社と団交中である。

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これ以上働いたら壊れちゃう サービス残業の末の過労死
2017年6月11日03時04分朝日新聞デジタル

 「これ以上働いたら壊れちゃう」――。42歳で過労死した食品スーパーの男性社員は、亡くなる1カ月ほど前、友人宛てのメールにそう書いた。背景にあったのは、出退勤記録に残らない「サービス残業」。労働時間が正しく把握されなければ、働き手の命や健康を守ることはできない。

 2014年5月17日、首都圏地盤の食品スーパー、いなげや(本社・東京都立川市)の男性社員は友人あてのメールにこう書いた。

 〈これ以上働いたら本当に壊れちゃうよ〉

 その8日後、男性は勤務中に言葉が出づらくなり、救急車で搬送されて入院。いったん退院して仕事に復帰したが、翌月5日の夜、こんどは勤務が終わった直後に勤務先の店の駐車場で倒れているのを発見された。脳梗塞(こうそく)で21日に息を引き取った。42歳だった。

 大学を卒業し、新卒でいなげやに入社。亡くなった当時、埼玉県志木市の志木柏町店に勤務し、一般食品売り場のチーフとして商品の発注や在庫管理を担当していた。

 年末年始などに神奈川県の実家に帰省した際、「疲れた」とよく口にするのを父親(77)は聞いていた。

 「息子が倒れてすぐに、過労死だと直感しました」

 2年後の16年6月、長時間労働による過労などが原因で死亡したとして、さいたま労働基準監督署が労災と認定した。

 遺族の労災請求の代理人を務めた嶋崎量(ちから)弁護士によると、同店の従業員はICカードを機械に通し、出退勤時間をコンピューターのシステムに入力していた。

 システムに残る男性の出退勤記録を調べても、残業時間は月80時間の「過労死ライン」を大幅に下回っていた。それでも、労災が認められたのはなぜか。嶋崎氏は「毎月、記録に残らないサービス残業をかなりしていたからだ」と話す。

 そう言える根拠は、店が保存していた「退店チェックリスト」にあった。最後に店を出る従業員がエアコンや照明の消し忘れを防ぐために記入する用紙だ。会社から入手すると、署名欄に男性の名前が何度も出てきた。嶋崎氏は、退店時に店の警備機器を作動させた時刻を調べれば、男性が何時まで働いていたかを示す「証拠」になると考えた。

 警備機器の記録とシステムの入力時間は大きく食い違っていた。たとえば、亡くなる前月の5月4日。システム上の退勤時刻は「21時18分」だが、チェックリストに男性の名前があり、警備機器が作動したのは「26時1分」。こうしたズレを合計すると、5月の残業はシステムの記録より約20時間も長くなった。始業前に働く「早出」をしていた形跡もあったという。

 同労基署もこうした実態を考慮。警備記録を参照し、発症前の4カ月の平均で75時間53分、1カ月あたりの最大で96時間35分の時間外労働があったと認定した。いずれも政府が導入を目指す残業時間の上限規制の範囲内。「過労死ライン」も下回るが、ほかにも具体的に時間数を特定できない早出・残業があったと推定し、労災を認めた。

 いなげやでは03年にも都内の店に勤めていた20代の男性社員が自殺。東京地裁での裁判の末、長時間労働などを原因とする労災と認められた。判決によると、残業が90時間超の月が2カ月あった。「同じ悲劇を何度も繰り返すつもりなのか」。14年に亡くなった男性の父は、サービス残業の実態調査や労働時間管理の徹底を会社に求めている。

 いなげやの広報担当者は「労災認定の詳細を把握しておらず、コメントは控える。ご遺族からお話を伺った上でしっかりと対応したい」としている。

■PC起動時間と自己申告にずれ

 日立製作所の中部支社(名古屋市)に勤めるシステムエンジニア、大川原哲也さん(50)は残業時間の大幅な過少申告を繰り返し、心身の不調に陥ったという。

 大川原さんによると、長時間労働が深刻化したのは11年11月ごろ。顧客の商社の業務システムを作るプロジェクトに遅れが生じていた。商社への対応や作業の進行管理を担当していたが、システムの不具合などの対応に追われて深夜まで働く日が続いた。

 会社は社員の健康管理のため、仕事で使うパソコンのログイン・ログアウトの時刻を把握していた。一方で、残業代の計算の元になる労働時間は、社員の自己申告による始業・終業時刻を元に決めていた。

 パソコンの起動時間を元にすると、最も忙しかった12年1、2月の残業は月100時間を大幅に超えていた。だが、自己申告の「終業時刻」には実際より大幅に早い時間を届け出た。

 たとえば12年2月下旬。ログアウトの時刻は午後11時~午前1時台だったが、自己申告の終業時刻は連日「午後5時20分」とした。パソコンの起動時間と自己申告の労働時間がずれる場合、上司に理由を報告する仕組みはあったが、「PJ(プロジェクト)対応」とだけ記入していた。それ以上、会社から調査を受けることはなかったという。

 12年春ごろから頭痛やめまいがひどくなり、不眠にも悩むようになった。同年夏にクリニックで「うつ病」と診断され、14年夏に労災を申請した。名古屋北労基署はパソコンの起動時間を元に労働時間を算出。「4カ月連続で100時間以上の残業を行い、うち1カ月は200時間を超えていた」として労災を認めた。

 現在は休職中で、昨年6月、会社が安全への配慮を怠ったとして、損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴した。訴状では、残業を過少申告した理由について「上司から『100時間以上申請しても、そんなにつけられない』と言われていた」と主張している。「いま考えれば悔しいが、当時はプロジェクトを終わらせることで頭がいっぱいで、残業の長さなんて考える余裕はなかった」と振り返る。「社員を苦しめる『労働時間隠し』は今後一切やらせたくない」との思いがある。裁判は係争中だ。

 日立は裁判で「従業員自身が始業・終業時刻を上長に申請し、その承認を受けることで適切な労働時間管理を行っている」と主張。体調不良を心配した上司が医療機関への受診を促していたことなどから、安全配慮義務違反はなかったと主張している。

 日立の広報担当者は「会社は200時間を超える時間外労働は確認していないが、労災認定されたことは重く受け止めている。上司が勤怠管理上の不当な取り扱いを指示したことはなかった」としている。

 日立グループの社員で、大川原さんの相談に乗る労働組合「電機・情報ユニオン愛知支部」の成木彦朗委員長は「残業代が増えてプロジェクトの採算が悪化するのを心配して、社員が自主的に働いた時間を過少申告するケースもある。会社が責任をもって労働時間を管理すべきだ」と指摘する。

■横行する「サービス残業」

 厚生労働省によると、15年度に1348の企業で100万円以上の残業代の不払いが見つかり、全国の労基署が是正を指導した。働いた時間分の賃金が正当に支払われない「サービス残業」が横行している。

 労働問題に詳しい関西大の森岡孝二名誉教授は「労基署が取り締まっているのは氷山の一角に過ぎない」と話す。労働力調査など複数の政府統計から森岡氏が推計したところ、働き手1人あたりのサービス残業は12年に年間300時間を超えていたという。

 政府は、残業時間に罰則付きの上限を設けることで長時間労働を是正しようとしているが、そもそも労働時間が正しく把握されなければ、働き手の命や健康を守ることはできない。「サービス残業が横行する職場は労働時間の管理が甘くなり、過労死のリスクも高まる」と森岡氏は指摘する。

■視点 「上限規制」だけでは足りない

 政府が掲げる「過労死ゼロ」を実現するには、「残業時間の上限規制」だけでは足りない。サービス残業の削減に真剣に取り組まなければならない。

 政府も対策に乗り出してはいる。厚労省は今年1月、労働時間管理のガイドラインを作り、オフィスの入退館の記録やパソコンの使用時間が自己申告による労働時間と大幅にずれている場合は、会社が実態調査をするべきだと明記した。

 課題は、こうした取り組みを企業に確実に履行させられるかどうかだ。企業の働かせ方を取り締まる労働基準監督官は、全国で約3200人。働き手の数からすると、先進国の中で多くはない方だ。企業の労働時間管理に目を光らせるため、十分な数の監督官を配置する必要がある。

 もちろん政府任せではいけない。企業の労使も責任をもって取り組まなければならない。残業の抑制を話し合う際に業務量や仕事の進め方についても十分に協議することが求められる。

 パソコンや携帯電話が普及し、持ち帰り残業ができる仕事が増えている。表向きの残業時間を減らしても、業務量が減らなければ、働き手がかえってサービス残業に走ってしまいかねない。(牧内昇平)
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またしても長時間労働、過労死 [ニュース記事など]


ヤマト運転手は過労死と提訴 遺族、労災認定求め

 ヤマト運輸(東京)の男性セールスドライバー=当時(46)=が死亡したのは長時間労働による過労が原因だとして、男性の妻が、労災を認めなかった熊本労働基準監督署(熊本市)の処分取り消しを求める訴訟を熊本地裁に起こした。4月11日付。

 訴状などによると、男性は熊本市の支店に勤めていた平成26年12月中旬、勤務中にくも膜下出血を発症し、翌日死亡した。死亡前1カ月は年末の繁忙期で、出退勤時間の前後や休み時間も実際は働き、過労死ラインとされる月100時間を超す約120時間の時間外労働があったとしている。

 遺族は27年、労災として遺族補償年金の給付を求めたが、労基署は会社の記録から時間外労働を約90時間と認定し、不支給としたという。

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